国語の勉強法

国語の授業で教えてくれない下書きの作り方!②物語又は小説の文章題を読む際に実施すべき5項目

国語の文章題を分類したうえで下書き

国語の文章題には、大きく分けて、説明文と物語又は小説の2分類に分けられると考えています。

その他、随筆、エッセイ、論文等の分類も考えられますが、今回は中学受験で扱う文章ということで、上記の説明文と物語又は小説の2種類に分けて考えていきたいと思います。

 

まず文章題を読むにあたり、「説明文と物語又は小説は、同じように読んで良いのでしょうか?

ここについては、共通する点も多くありますが、やはり違うものとして対策すべきと考えております。

なぜなら、少し雑な解釈かもしれませんが、説明文と物語又は小説はいずれにおいても「文章を客観的に読む」という点では共通しているのですが、説明文は「筆者の主張を捉える」に対して、物語又は小説は「原因結果を捉える」と言う点で異なるからです。

 

客観的に読むことの重要性については、「【中学受験】国語の点数はどうやって上げる!?(国語ができる子にするための勉強法を研究③)」で記載している通り、国語の文章題を解くにあたって、なくてはならないものとなります。

これができていないと、国語の文章題をいくら多く解いたからと言ってもなかなか成績は上がらないと思います。

このため、説明文と物語又は小説はいずれにおいても「文章を客観的に読む」ことは、非常に重要な点となります。

一方で、説明文と物語又は小説はその文章を以下のように形態が違います。

説明文は、特定の事物や概念について情報を伝え、読者が理解しやすくすることを目的とした文章のジャンルです。

物語は、登場人物や出来事を通して物語世界を描き、読者に楽しませたり感動させたりすることを目的とした文章のジャンルです。

文章の形態が違うのであれば、国語の文章題を読む際に作成するチェックのポイントも変えなければならないと考えています。

ただし上記の通り、中学受験の文章題に対応するという意味では説明文と物語又は小説の2種類の分類で問題ないかと考えております。

このため説明文と物語又は小説に分類して下書きの方針について記載していきます。

 

 

物語又は小説の文章題を読む際に実施すべき5項目

上記の通り、国語の文章題は大きく分けて、説明文と物語又は小説の2つに分類されます。

そのうち、物語又は小説を文章に読むあたり以下に5項目を下書きとして残すことが最低で必要あると考えています。

文章題の下書きの書き方(物語又は小説編)

①題名に線を引く

②登場人物に番号を振る

③主語は誰かを注意しながら問題を読む

④原因・結果の対応関係箇所に線を引く(傍線部を含む)接続詞(逆接の助詞含む)には注意

⑤接続詞(逆接の助詞含む)には注意

1つ目の「題名に線を引く」ですが、文章題に読む際に1番最初にすべきことになります。

なぜ「題名に線を引く」ことが必要となるでしょうか?

題名を見ても正直なところ、何もわからないことの方が多いのですが、頭の意識を変えることに役に立ちます。例えば、「ごんぎつね」という題名が書かれていた場合、「ごんきつね」という話を例えしらなかったとしても、いまからその内容を読むのだと頭に軽く切り替えをさせたうえで文章を読むことができ、いきなり文章を読むよりも、より客観的に読むことを意識させるためのルーティンだと考えています。

もちろん、題名を見て知っている話であればイメージが湧きやすいかと思いますので、その意味でも意味があります。

2つ目の「登場人物に番号を振る」ですが、こちらは、物語又は小説を読む上で特有ものとなります。

例えば「花子」、「花子の父」、「花子の母」、「花子の弟である太郎」、「友達の山田」という5名が出て来たとします。

登場人物として5名は多いほうかと思うのですが、文章に出てくる都度、以下のように番号を付していきます。

「①花子」

「②花子の父」

「③花子の母」

「④花子の妹である太郎」

「⑤友達の山田」

上記のようにチェックすることで、以下の「主語は誰かを注意しながら問題を読む」で説明することが意識することができます。そして後ほど設問を読んだ際に、見直す時間を省略することができます。こちらは、必ずやっていただきたいポイントとなります。

3つ目の「主語は誰かを注意しながら問題を読む」ですが、こちらも物語又は小説を読む上で特有ものとなります。

物語又は小説を読むうえで大事なことは、「a.誰が、b.何をし、c.何がおき、d.何を思ったのか」ということを客観的に考えることが非常に重要となります。

また登場人物が多い場合に、上記の「a.誰が、b.何をし、c.何がおき、d.何を思ったのか」ということが、混乱してしまうことが多いのです。

上記の「登場人物に番号を振る」を振りながら読むことで、この話は誰の話で、誰が行動し、誰が何を思ったのかということを強く意識することができます。

4つ目の「原因・結果の対応関係箇所に線を引く(傍線部を含む)」ですが、こちらも物語又は小説を読む上で特有ものとなります。

例えば、「花子は顔をしかめた。」という文章があったとします。「顔をしかめた」ということは、花子にとって顔をしかめる嫌な原因があるはずです。そこで、少し前の文章で「母が頭痛に効くという苦い薬を持ってきた。」という文章があったします。そこが原因となりますので、文章に中に線を引いたうえで、以下のように関連づけをしておきます。

花子は顔をしかめた。」→「母が頭痛に効くという苦い薬を持ってきた。

上記に線を引くことで、後ほど設問に対してすばやく反応することができます。

なお、上記は明確に原因・結果の関係がわかった場合ですが、仮にわからなかった場合でも、広い範囲で()をしておけば、探すときに時間を短縮することができます。

イメージとしては、以下のようになります。

(母は薬箱からゴソゴソ何かを探していた。私は嫌な予感がしていた。そこからあったあったと言って、母は花子に近寄り母が頭痛に効くという苦い薬持ってきた。)

上記のように原因となりそうな箇所は大きく括弧で囲んでしまうというのもありかと考えております。

 

5つ目の「接続詞(逆接の助詞含む)には注意」ですが、こちらは共通のものとなりますが、物語又は小説の場合は、説明文のほどの重要性はありません。

ただし、話が展開する際に使用する起点となる可能性もあるため、接続詞(逆接の助詞含む)が出て来た場合に、丸で囲む等のチェックをする必要があります。

 

上記の下書きを行うことで、間違いなくまっさらな状態で見直すより、点数を上げることができると考えています。

我が家の姉丸とも試行錯誤しながら、この下書きの方法を構築していきました。

国語の文章題は、決まった解き方がありません。このため、明確な解答方法を明示できる塾は多くないのではないでしょうか。

しかし、「解答方法が決まっていないことからこそ、ある程度決まりを作っていおく必要がある」と考えています。

国語で苦戦しているという方にはぜひとも試していただければと思っています。

なお、一度や二度をやっただけでは、上記下書きを作るようになりませんので、10回程度は練習をしていただけばと考えています。

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