親が教えても大丈夫?
中学受験を始めるにあたって、母丸、父丸はいくつか参考文献を読みました。そのなかには中学受験において、「親は子供に勉強を教えるべきではない」と記載されているものの散見されました。
その理由としては、まとめると概ね以下のようなものが挙げられていました。
中学受験において親が子供に勉強教えるべきではない理由
①親の中学受験時代と現在の中学受験の状況は異なるため
②親の成功体験又は失敗体験を押し付けてしまうため
③親の教え方と塾の教え方が異なるため
1つ目の「①親の中学受験時代と現在の中学受験の状況は異なるため」という点ですが、仮に親が中学受験を経験していた場合、親が中学受験をしていたのは20年以上前の話であり、今と昔では環境も難度も全く異なることから、下手をすれば間違った経験を子供に教えてしまったりする可能性があるため、「親は子供に勉強を教えるべきではない」というものです。20年という月日は、環境が変わるには十分な期間ではないかと考えています。
2つ目の「②親の成功体験を押し付けてしまうため」という点ですが、親御さんが中学受験を経験している場合に、親御さんの成功体験や失敗体験に基づく指導を行ってしまうリスクがあることから、「親は子供に勉強を教えるべきではない」というものです。これは親の経験を子供に伝えることが悪いと言っているのではなく、その経験に基づいた指導を行ってしまうと、現在の中学受験の状況とは合わない方法で指導してしまい、結果として子供のためにならないといった趣旨のものとなります。
3つ目の「③親の教え方と塾の教え方が異なるため」という点ですが、特に親が中学受験を経験している場合に起きることかと考えていますが、親御さんが中学受験で習った方法を子供に教えてしまい、その親御さんが教えた手法と塾の手法が異なったときに、結果として子供が混乱をしてしまうということが起きてしまうことから「親は子供に勉強を教えるべきではない」というものです。塾側の視点で考えると、塾での教え方と異なる教え方をされてしまうと指導に困ってしまうため、塾としては親には教えてもらいたくないというのが、正直な意見かと思います。
上記のように「親は子供に勉強を教えるべきではない」という意見のなかで、本当に親が勉強を教えてはいけないのでしょうか?
中学受験における親の指導について(父丸の見解)
父丸は、中学受験を経験していないため、中学受験がどういったものか全く知らないですし、母丸の経験談を聞いてもあまりイメージはわきませんでした。
そんな全くイメージがわかんない中学受験でしたが、以下の漫画から入りました。
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内容としては、桜花ゼミナール吉祥寺校という塾を舞台として、その塾に通う様々な家庭の裏側を描いている作品となります。受験最終年度となる小学生6年生の塾の生徒達が描かれています。対象に買うかどうか迷う方にはとりあえず、1巻の最初数ページをご覧ください。なかなか衝撃な的な言葉で、引き付けられます。
意外とはまってしまい、我が家では最新刊を出ると常に買っています。
また中学受験中の姉丸も勉強の合間に楽しみとして読んでおり、二月の勝者に関する共通の話題を通じて、親から子供にどのように勉強していくのか良いかを話合ったりすることもあります。
そんな中学受験に関する知識も全くない父丸ですが、父丸は「親は子供に勉強を教えるべきではない」という意見に関して、「一部お子さんには正しい意見で、大半のお子様には正しくないのでは!?」と考えています。
確かに、勉強がもともとできるいわゆる「勉強の素地がある子」であれば、塾の授業を聞いてインプットを行い、そのあと宿題を実施することで確実に実力を上げれるような子であれば、親は勉強ができる環境あるいはそれを促す声掛けだけをしてあげれば、順調に成績を上げていくことができると思います。左記のような子供達に対して親が勉強を教えてしまうと、むしろ子供の考える力を削ぐこととなってしまい、親が勉強を教えるということがマイナスに作用すること想定されます。
しかし、現実はそんな子供だけではないのではないでしょうか。「いきなりピンチ!?終わらない塾の宿題!泣きながらの中学受験宿題対応!」の記事で記載の通り、我が家の場合、姉丸は塾の授業を聞いても、ほとんど理解せずに帰ってきていました。
①授業を聞いてもわからない→②宿題ができない→③勉強が嫌になる→④塾の授業がおもしろくなくなる→①授業を聞いてもわからない
という悪循環に入ってしまいそこから抜け出せなくなっていました。
我が家の場合、通塾当初姉丸の成績がほぼ最下位付近から始まったため、かなり極端な例になっているのかもしれませんが…。
とはいえ上記のように勉強が分からない悪循環が続いている状態で、集団塾に任しているだけでは、状況は改善されないのでは考えております。
その状況のなかで上記の「親は子供に勉強を教えるべきではない」という意見に従って、勉強を教えずに過ごしていても子供の成績は上がらず、時だけが過ぎていくことが予想されます。
資金的に余裕のあるご家庭であれば、家庭教師を雇うといった方法もあるかと思います。家庭教師の先生との相性がよければ、子供の成績が上がる可能性はさらに高まるかと思います。
しかし、家庭教師を雇うにしてもお金のかかる話ですので、そう簡単には決められない話というご家庭が多いのではないでしょうか。
そうなってくると「親は子供に勉強を教えるべきではない」等と悠長なことを言っている場合ではありません。
改善する余地がないのであれば、むしろ「親は子供に勉強を教えるべき」だと考えております。
事実、我が家では全力で親が教えています。そして最下位の偏差値20台から30台、40台と段階を踏み、偏差値50を超え、そして偏差値55以上を取れるようにまでなり、
次なる目標は60を目指して日々精進しているとこですが、子供だけでどのように勉強していくかを自ら設定できるわけもなく、親が子供を全力で教えている状況です。
我が家では、それで問題ないと思っています。
我が家は、中学受験をやるやらないとどちらでもいいというスタンスです。
ただし、中学受験を続けるのであれば、得てほしい経験としては「やればできようになる」ということと、「努力して必ずしも成功するとは限らないが、努力しないと何も変わらない」ということです。
これから20代まで勉強に多くの時間を費やすこととなるのですが、せめて人生の糧となるような経験を得てほしいと親としては望んでいます。